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特に公共事業(公的固定資本形成)が、1999年度以降2007年度まで、一貫してマイナスに寄与していることが目に付く。

もともと公共事業依存度が高い秋田県の経済が、国による公共事業費(補助金)削減の方針や、財政難を背景とする県など地方自治体の単独事業抑制の方針を受けて、持続的に下押し圧力を受けている。 また、人口面の弱さを背景に、個人消費(民間最終消費支出)が断続的にマイナス寄与になっているほか、民間住宅投資が2000年度以降W年度まで、冊年度の0.0%を唯一の例外として、マイナスに寄与し続けていることも大きな特徴であろう。
民間企業の設備投資は冊〜冊年度にプラス寄与となり、秋田県の経済を下支えしたが、W年度は▲0.2%と息切れしてしまった。 日本経済全体が戦後最長の景気拡大局面にあった時期に、その牽引役となったのは輸出だった。
秋田県経済の場合も、事情は同じである。 輸出に当たる「純移輸出・その他」という項目が、2002年度からW年度まで毎年、県の実質経済成長率に対してプラス寄与を続けた。
しかし、89年度に+2.2%であったプラス寄与の大きさが、W年度は半分の+1.1%に縮小した。 これとは別に、秋田県を管轄する函館税関の貿易統計でも、秋田県の輸出額を調べることができるのだが、2006年の前年比十97〜8%に対し、W年は同十B・3%と伸びが落ちた。
米国をはじめとする海外の景気悪化によって、日本経済全体が景気後退に向かっていったのとパラレルな動きが、秋田県の貿易データ上でも見られている。 秋田県の経済は、データを見る限り、他の都道府県と比較して生産性が低い。
製造業では、「従業者一人当たりの製造品出荷額等」という統計があるが、秋田県は〃都道府県中で最下位の1845万円(2005年)。 これは全国平均の約半分である。
非製造業でも、卸売業・小売業の商店当たり年間商品販売額は、47都道府県のうち第師位の1億5039万円(陀年6月)。 やはり全国平均の半分を大きく下回っている。
小売店の数は全国で第9位という多さ(同)だが、人口の減少によって全体のパイは着実に縮小している。 後ほど県内の実情を具体的に紹介するが、需要が減少トレンドにあるため、小規模の店が集まっている商店街などは、何らかの特徴を出して顧客を引きつけることができなければ、さびれる一方になってしまう。

人口減少・少子高齢化が著しい上に、経済に元気がないことから、秋田県の財政事情は悪化が著しい。 「財政力指数」という数字がある。
これは、基準財政収入額を基準財政需要額で割った数値の過去3年の平均値で、地方公共団体の財政力を示す指標だ。 に近いほど財政事情が豊かで、を上回ると地方交付税が国から渡されない不交付団体となる。
波紋を呼んだ「飛び込み勧誘」禁止条例案。 県民性である生真面目さは、よい方向にうまくかみ合えば、強い威力を発揮する。
ところが、一方で生真面目さが行き過ぎると、柔軟性の欠如につながってしまい、芳しくない結果に終わることがある。 特に経済の世界では、硬直的なルールの強要が経済の活性化を著しく妨げかねない。
2008年、秋田県議会にある条例案が提出され、全国版の新聞でも一部で報じられるふしようせいなど、話題になった。 それは、全国初の「不招請勧誘禁止条例案」、いわゆる「飛び込み勧誘」を禁止する条例案である。
この条例案が県議会議員有志によって提出されることになったきっかけは、冊年頃に起こった、電話攻勢と飛び込み勧誘による被害総額朔億円の詐欺事件のようである。 被害者は主に高齢者だという。
しかし、仮にこの条例が成立すると、電話や訪問、電子メールなどでの勧誘活動が大きく制約されるほか、駈歳以上の高齢者に対する電話や訪問による勧誘ができなくなる。 生活協同組合の勧誘や、ヤクルトの宅配活動も制約を受ける可能性があるという。
「これは秋田県の経済は、ただでさえ活気がない。 全国的に見た場合だけでなく、同じ東北地方の他の県と比べても、残念ながら沈滞ぶりはどうにも否定できない。
ある山形県出身の知人によると、道路を走っていて秋田県に入ると、県境の標示を見なくてもすぐにわかるという。 「ロードサイドの看板や店などに活気が感じられなくなるから」その後、2008〜9月に、このままでは県民の理解が得られないとして、条例案の一部見直しが固まったと報じられた(A新聞18〜9月15日)。

「規制が厳しすぎる」という批判に応じる形で、開歳以上の高齢者への勧誘を一律禁止するという部分を削除し、条例の名称を「めいわく勧誘禁止条例」に変更するそうだ。 正しい方向の修正だろう。
また、筆者の友人が最近、仙台市から秋田市に転勤になった。 彼はまず、秋田市中心街の活気のなさに驚いたという。
「杓子定規な行政の運営が買い物客を遠ざけているのではないか」と彼は推測している。 友人はある日、自転車で駅前に出て、ちょっと停めて買い物をしようとした。
すると警備員に呼び止められ、少し離れた地下にある有料駐輪場(西武百貨店とイトーョーカ堂で000円以上の買い物をすれば無料になる)に停めるよう指示されたという。 ルールを守るのは当たり前だと言えばそれまでだが、都心のたいていの駅前には、なし崩し的に、放置自転車がたくさんある。
たまに取り締まりをして撤去しているようだが、結局はニーズがあるので、また増える。 そうしたいたちごっこを解消しようと、筆者が住んでいる東京都世田谷区では、区が2時間まで無料の駐輪場を駅前に何ヵ所も設置することで対応している。
また福岡市では、2003年頃には中心部の天神地区が路上の違法駐輪で全国ワーストーになったが、5万台分の駐輪場を整備した上に短時間利用を無料にした結果、違法駐輪は6分の1に減ったという。 先日、福岡に出張する機会があったので実際に見てきたが、確かに概ねうまく機能しているようだった。
秋田市でも、短時間なら無料になる駐輪場を便利な場所に設置するといった工夫が必要だろう。 友入いわく、「だいたい、秋田ほど地価が低いところで自転車の駐輪料金を取るほうがどうかしていると思う。

秋田の人は律儀だから、それが当たり前と思っているのかも」ちなみに、駅前にある屋外の駐車場スペースは、加分まで無料。 自動車による駅への送り迎えのニーズを考えた配慮なのだろうが、自転車への対応との間でバランスを欠いているのは明らかだろう。
そもそも、放置自転車を神経質に取り締まっている余裕など、秋田県の経済にはないはずだ。 人口減少ゆえの消費縮小は、覆い隠しようがなくなっている。
秋田市内で、フルラインでやっていると言える百貨店は、JR秋田駅前にある西武と、郊外にある中一二(本店は青森にある)の2つだけだった。 ところが、この中三が2008年7月19日で営業を終了してしまった。
開店してからわずか3年での撤退である。 秋田市も一応、中心街に出店する会社に補助金を出す「中心市街地出店促進補助制度」や「中心市街地出店促進融資あっせん制度」を設けて、中心街にある空き店舗の解消・発生防止を図ってはいる(補助制度の期限は2008年旧月3日まで延長された)。
だが、これはなんとも工夫に乏しい、官僚的な対応策にすぎない。 問題の本質は、店舗の有無ではない。

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